年商10億越えの4ステップ
STEP1 理念とビジョンを共有する
STEP2 人事制度を作る
STEP3 ビジネスモデルを強化する
STEP4 新卒採用を行なう

・10億越えは期限を決めることから始まる

・逆算型で考える

ステップ1に進む前に、10億越えの手順を述べておきましょう。
考え方として大事なのは、まず最初にお尻を決めてしまうこと。
すべてのステップをいつまでに終了するかを、あらかじめ設定しておくことが肝心なのです。
なぜなら、「逆算型」の思考法を取り入れないと、変革を成しとげるのは難しいからです。

・積み上げ型から脱する

10億越えのステップは、3億越えに比べると難易度がかなり高いと言えます。
やらなくてはならない施策が多く、1つ1つの施策も手間と時間が結構かかります。
それを「積み上げ型」の思考法で対処していこうとすると、途中で頓挫してしまうか、亀のような歩みでしか変革が進まなくなってしまうでしょう。
だから、まず終了期限を定めて、それまでに何をどう行なっていくかをハッキリさせておくことが肝心です。

・思い切って入社日を決めてしまう

では、その期限をどう設定すればよいのか?

新卒採用の入社日を決めてしまうことです。

たとえば、再来年の4月に新卒者を採用する。採用人数は仮に5名としましょう。
そうすると、この日には、まったくもってビジネス経験のないシロウトが5名も入社してくることになります。
しかも、会社の将来を託すために、お金と労力を費やして採った貴重な人材です。

それなのに、今のままでよいのでしょうか?

理念・ビジョンは共有されていない。マネジャーは部下を育てられない。
ビジネスモデルもまだ心許ないため、新人たちを果たして養っていけるかどうか。会議で発言するのは社長ただ1人です。
言うまでもなく、このままではマズいでしょう。となると、新入社貝の入社日までに受け入れの準備を万端に整えておかなくてはなりません。
こうした意識が、変革活動に拍車をかけるのです。

なかには、「うちは即戦力でやっていくから、新卒を採るつもりはないよ」という会社もあるでしょう。

その方針を否定するつもりはありませんが、実際に理念・ビジョンの共有を進めると、新卒採用をやろうという話になりがちなのです。
会社が本当に成長していくには、価値観に共嗚する人で組織を埋めていかないと難しい、と思いはじめるからです。

極端な例ですが、宗教団休を見てください。あれほどの結束力を保てるのは、その宗教の価値観に信者たちが共嗚しているからです。
会社でも、価値観に共嗚する人が増えれば増えるほど、一致団結して頑張れるものです。
だから、「うちの会社はこういうルールだから、それに合意できない人は入るべきじゃない」と社員たちが思える環境を作ることが大事だと思います。
ところが、中途で入って来る人たちは、価値観が固まっていたり、以前勤めていた会社の価値観に染まっていることも多いので、会社の理念やビジョンに合意できる人ばかりではありません。
それに引きかえ、新卒はビジネス経験がないので、「うちはこういうルールに基づいた、こういう価値観の会社です。嫌な人は人らないでください」と言いやすい。
だから、新卒採用がやはり有効な手段になるのです。

・新卒の入社日までにやっておくこと

新卒の入社日が決まると、大きく3つの流れで改革を進めることになります。
「組織」「戦略」「採用」です。この3つを1年半後までに整えておくことです。

・「組織」のテコ入れ

正確に言えば、作業を終わらせるだけでなく、成果が上がるところまで持っていくということ。
たとえば、人事制度を作ってからマネジャーがしっかり運用できるようになるまでに1年程度かかるのが普通です。
戦略も、仕組みを作ってから売上に反映されるまでに半年とか1年はかかります。したがって、採用以外の作業は半年後までに終わらせるというのが日安になるでしょう。
3つの流れのうち、1つめの「組織」とは、会社をうまく機能させるための「人」に関わる施策です。

まず、理念とビジョンを明確にすることによって、どんな人材を採りたいのかが決まります。
その後に来る人事制度は、マネジャーの育成も含めて、新入社員を受け入れるための組織を作るということ。
この2つは一連の流れになっています。理念・ビジョンを決めて、それを人事制度の評価に反映するという順番です。

・「戦略」のテコ入れ

こうした組織作りを進めながら、その一方で、儲けるための仕組み作りも進めなければなりません。それが2つめの流れとなる「戦略」です。
3億越えのときに商品作りやマーケティング・スキームの設計を行ないましたが、それをここでは強化・拡大していきます。
まず商品力を強化し、集客力や営業力を高めていくという流れになります。
新入社員がたとえ優秀だとしても、しばらくの間は売上に一切貢献しません。
彼らが入社してきても経営に悪影響を及ぼさないように、いまいる人材でしっかり稼げる仕組みを作っておくことです。

・「採用」のテコ入れ

そして、3つめが「採用」です。
3億円の壁を越えるまでは、資金的にも時間的にも、新卒採用を行なう余裕はなかったのではないでしょうか。
そのため、中途採用と同じような感覚で新卒採用に臨む社長がおられますが、中途よりも遥かに大変だと心得てください。
ここでは、会社の理念・ビジョンをしっかり踏まえて、人材募集から採用に至るまでの流れを設計していくことになります。
この流れを社長が中心となって進めるのはもちろんですが、大事なのは、社員にも積極的に参画させることです。
採用活動を全社的なキャンペーンにつなげて、それを10億越えの原動力に変えていくのです。

10億越えのステップは、いま述べた3つの流れに基づいて進めていきます。
具休的には次のような手順になります。

STEP1 理念とビジョンを共有する

STEP2 人事制度を作る

STEP3 ビジネスモデルを強化する

STEP4 新卒採用を行なう

この手順を丁寧に実行すれば、売上10億円の壁を乗り越えられるはずです。
さらには、こうして作り上げた仕組みを日々バージョンアップすることによって、売上30億円の手前まで業績を伸ばしていけるものです。
それでは、10億越えのステップを1つ1つ踏んでいきましょう。

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