年商3億越えから10億までの4ステップ
STEP1 社長1人では成長できないと覚悟する
STEP2 御社ならではの「商品」を作る
STEP3 マーケティング・スキームを作る
STEP4 即戦力人材を確保する

◇求人広告の反応を確実に高めるやり方

採用活動も広い意味ではマーケティングそのものなので、これまで述べてきたマーケティングのステップを意識しながら進めるのが原則です。
あなたの会社に来てもらえる理由を作り(商品作り)、人材を集め(見込客の抽出)、それらの人材にメリットを訴求する(セールス)。
その一連の流れがきちんとつながってこそ、よい人材を採用できるのです。

自社に来る動機づけを作る

まず、募集をかける前に、他社ではなく自社を選ぶことで、どんな価値を提供できるかをハッキリさせておくことです。自社に来る動機づけを作るということ。
アルバイトであれば、「やりがいがある」という抽象的な理由でもいいかもしれませんが、
中途採用の場合は、その人の人生にとって自社に来るのがなぜよいのかを打ち出すことが必要です。

たとえば、「うちは今この段階にいるけど、こういう戦略を実行しているから、将来はこうなる。だから、あなたの給料やキャリアパスはこうなっていく」といった絵を明確に示してあげる。
あるいは、「この仕事を通して、自社が世の中にどんな価値を提供していくのか」といったビジョンや価値観を示してあげる。
こうして動機付けを与えるメッセージを作ったら、それを人材募集や面接などに活かしていきます。

求人広告会社の営業マンの質をチェックする

次に、人材を募集するためには、求人広告を出したり、人材紹介会社にアウトソーシングすることになります。
コストを抑えようとすると、求人広告会社に広告を依頓するのが現実的でしょう。
その際に大事なのは、よい営業マンと付き合うこと。
求人広告会社の営業マンの質によって、企画をどう立ててくれるか、原稿内容をどうするかなどが変わってくるため、反応がまるで違うのです。
たとえば、あるソフトウエア会社がプログラマーを募集する際、広告会社を通して転職サイトに広告を出したところ7人しか反応がありませんでした。
そこで、私が別の広告会社を紹介したところ、同じ広告枠、同じ広告料金で65人が集まってきました。その差は、腕のいい営業マンがついていたかどうか。
社長が自社のメリットをどれだけ熱く語れたとしても、肝心の人材が集まらないと話になりませんから、ここは重要なポイントです。

◇営業マンの質をどうやって見分けるか?

1つは、その営業マンが御社のビジネスをきちんと理解してくれるかどうか
つまり、あなたが会社の経営方針やビジョンを語ったときに、「じゃあ、こういう人材が必要なんですね」と、ビジネス上のコミュニケーションがスムーズに取れることが重要です。

もう1つは、その営業マンが信頼できる人かどうか。
たとえば、次回までに何々を用意しますと言ったら、その約束をきちんと守ってくれるとか、電話を掛けたときのリアクションが丁寧で早いといったことです。
これは、当たり前ですがすごく大事なことです。
いずれにしても、最初から多額の資金を投下しないこと。小さな広告を出してみて、その営業マンの対応を見るのが大事なのです。

中途採用の面接は必ず社長が行う

最後に、中途採用の面接は必ず社長が行なってください。
人材の「タイプ」を見きわめるのは社長の仕事ですし、あらかじめ作り込んだ「商品」をセールスできるのは社長しかいないからです。
自社に来ることによってどんな価値を提供できるのか、それを社長自ら熱く語ることが大切です。
もし奥様がビジネスパートナーとして働いているなら、社長と奥様の2人で面接してください。奥様の価値観と合わない人材を採用しても、やはりうまくいかないからです。
その場合は、ご夫婦で「うちはこういう価値観を大事にしています」という点をあらかじめ擦り合わせておくことです。
また、面接だけでは相手のことが十分には分からないのが普通なので、人材開発会社などが提供している適性検査を併用するなどで、採用時の失敗をできるだけ少なくする工夫が必要でしょう。

これらが、年商3億から10億を超えるためのすべて、4ステップです。

ここで説明した4つのステップはおよそ1年くらいでやり遂げるケースが多く、その後は各ステップをあなたの会社の状況に合わせて日々バージョンアップしていくことになります。
その間、売上は3億円の壁を越え、7~8億円くらいまでは順調に伸びていくのが一般的です。
この段階になると、社長の「オレ様」も、ほんの少しずつですが影を潜めるようになる。
そして、会社はまた次の壁に突き当たります。

売上10億円の壁――。
次回からは、その壁を乗り越えるための段取りを詳しく説明していきましょう。

わたしたち株式会社CMSは社長退場コンサルティングをご提案しています。
今までに1000社以上の中小企業の実績を元に、業績回復に貢献できる人材を育てる方法、
個人の力量に依存せず、営業組織を組み立て成果を出し続ける手順を指南することができます。

もしあなたが、業績の壁、年商10億、30億円を超えたいならば、こちらの新刊書籍を手に取ってみてください。

社長が現場を離れて、幹部や社員へ営業を任せても業績を伸ばし続ける正しい手順が分かります。
そして、社長に代わる後継者を育て、会社を一代でつぶさない「仕組み」の作り方も学べます。

詳しくはこちらからご確認ください。